デイサービスの入園式
4月の初めに、息子のデイサービスの入園式がありました。
入園式は、コロナ禍1年目の春だったこともあり、少人数での参加に制限されていたので、私と息子の二人で出席することになりました。
入園式の様子については、まず、園に入るなり癇癪泣きが始まりました。
それも、いつもよりも長く激しかったので、こんな状態で大丈夫なのかな…と思うほどで、泣いて大変な状態になっていると察知した先生が、すぐに私のところに駆けつけてきてくれました。
先生がニコニコしながら息子を抱っこして預かってくれて、しばらくすると息子は泣き止んでいましたし、同時に一緒にいた私の気持ちも軽くなりました。
この体験が、デイサービスの先生たちに私たち家族を助けてもらおうと思った瞬間でした。
その時の息子の様子は、先生方に強烈な印象を与えていたのか、未だに息子の話題になると先生や事務所の方から、「いっぱい泣いていたよね~」というように入園式の話が出てくるほどです(笑)。
先生から、泣くことは感情の表現なので悪いことではないよと教えてもらいました。中には、感情をうまく出せない子どももいるので、その時は、感情が出せるような療育を行うと話していました。
今回は、息子がデイサービスに入園した直後のお話を中心にしたいと思います。
入園直後の様子
息子のクラスは、自閉症状の重たい子どもたちが一緒に過ごすクラスでした。
最初、息子はグレーゾーンなのに、症状の重い子が中心のクラスなんだ…と思ってしまいましたが、実際にクラスの活動が始まると、息子の自閉症状の強さにびっくりしたのを覚えています。
通園が本格的に始まると、息子が少し慣れるまで私と一緒に通う「母子通園」を行うことになりました。母子通園を始めても、息子は不安を感じる様子で、ずっと泣いていましたね。
息子は、私か先生にずっと抱っこされる日々が続きましたが、1か月程経つと、ようやく慣れてきたのか精神的に安心できるようになり、泣く回数と時間が短くなりました。
その代わり、息子はお気に入りの絵本を自宅からデイサービスに持っていくようになりました。その絵本は、歌いながら読む英語の本でした。
それを息子は、肌身離さず持っていて、デイサービスのクラスに着いても、読んで~というので、歌いながら読んでいました。
活動の時間は先生と相談し、先生から息子を説得してもらい、私が息子を預かるようにしていました。
この頃の息子は、本当に家でもデイサービスでも良く泣いて、私たちも精神的にツラい日々を送っていたので、日常の困ったことは殆ど先生に相談して助けてもらっていました。
発達障がい児の中には、不安が強い子が多く、特に場面の切り替わりの時に不安を感じやすくなると聞きました。そんな時は、抱っこして「大丈夫だよ!これから遊ぶために準備をしているんだよ」と話し掛けて、安心させることが重要と話していました。
デイサービスに慣れてくると…
息子は、2か月ほど経つと先生やクラスにも少しずつ慣れてきましたが、相変わらず、すぐに泣き出してしまうのは変わりませんでした。
普段の生活で息子の癇癪泣きになると、ついついストレスを感じることもありますが、母子通園していると、だんだん息子がどういう場面で泣き出すのか分かってくるので、デイサービスで泣く時はイライラすることはありませんでした。
デイサービスに通っていくうちに、息子は場面が変わるタイミングの時に不安を強く感じやすいのが分かりました。
例えば、朝の会では落ち着きなく歩いたり、ピアノを触りに行ったり、自由な行動をしているので泣きませんが、次の活動に移る時にどうしていいか分からず、不安に感じるのです。
抱っこして安心感を与えようとしますが、泣き止まない時もありました。
息子はデイサービスに行くようになってから、今まで以上に感情を激しく出すようになりました。
そのことを、先生に相談すると、「安心して自己主張できているので大丈夫です」とのことでした。
私は、半信半疑でした。だって、デイサービスに行くことで息子の様子が落ち着くと思っていたのに、家でも寝ないし、夜泣きも多くなって大変だったので。
デイサービスに通い始めて半年ぐらい経つと、息子から私たちへの要望もエスカレートしていったことも覚えています。
夜は、私が息子を抱っこして、リクエストする童謡(しかも同じ曲)をエンドレスで歌いながら、満足するのを待つ日々でした。
今でも、息子のこだわりに関するリクエストは、毎晩続いています。
子どもが安心して自己主張ができることが、すごく重要で、ここでしっかりと自己主張がでない子は、今後の成長過程でつまずくこともあるようです。
さいごに
デイサービスに毎日通うようになってから、私が息子のコトで困る度に、今でも色々な先生に話しを聞いてもらっています。
デイサービスに行き始めた頃、息子の自己主張が強くなり、感情も爆発状態で、これからどうなるのだろうと不安しかありませんでしたが、先生を信じるしかないと思い、日々過ごしてきました。
年に2回の園長先生を交えた懇談会では、ついつい息子の不安・心配事を感情的に話していると、園長先生が「大丈夫。お母さん。息子さんはちゃんと成長しているよ。息子のようにこだわりが強い子も、ちゃんと進学している子も沢山みているから、一緒に頑張ろう!!」と言ってくれて、励みになっています。
自分が苦しい時は、園長先生のこの言葉を思い出して、自分に言い聞かせています。