療育を受けるようになって
これまで、ASDの息子の日常の様子や成長について書いてきました。この春、息子は年長になります。就学まで一年ありますが、私としては息子の就学をとても意識するようになりました。
息子の就学を前向きに考えれるようになったのは、デイサービスの先生方のアドバイスや働き掛けがあったからです。そして、子どもの期待値を上げずに、子どもの成長に寄り添うことが、この時期とても大切であることも知りました。
今回は、私たちが感じた療育の大切さに触れます。改めて、息子が年年少からデイサービスに通って療育を受けられて良かったと思うからです。もし、お子さんが息子と近い症状で悩んでいたり、困っていたら参考にして下さい。
母子通園での様子
私は、今も月2回ほど年中の息子の母子通園をしています。それは、息子がデイサービスでどのようにお友達と遊んでいるか、また活動しているのか普段の様子を見てみたいからです。
実際に母子通園をすると、普段のデイサービスにいないはずの私がいるので、息子は、テンションが上がるし甘えて抱っこやおんぶの催促もありますが嬉しいこともあります。
それは、少しずつ成長している息子を見られることです。例えば、今までは落ち着いて座ることができませんでしたが、座れるようになっていたり、朝の会にも積極的に参加していたりしている姿が見られました。そのうえ、設定遊びでは、お友達の応援をしながら自分の順番がくるのを待っていたりできるようになっていたのです!
その様子を見て、私は自分に気合いが入りますし、一時的ですがポジティブ思考にシフトチェンジできたりします(笑)。
このように、年々、息子が成長していく姿を見ていると嬉しくなりますし、成長のスピードの速さに驚かされます。
過去の母子通園では…
年中の後半になって、ようやく息子の様子が落ち着いてきましたが、2年前までは赤ちゃん返りがあったり、自己主張が2歳の時より強く出ていて、母子通園するぐらいなら自宅で休みたいとも思っていた時もありました。
また、母子通園をしても私が息子に腹を立てて怒ってしまって、先生に教室から追い出されたりしたこともありました。
息子から髪を引っ張られたり、私の声に耳を傾けることなく、ずっと走り回っていたり、息子にされるがまま我慢して、優しく注意しても聞かないので、私も先生方がいる前で声を低くし自宅と同じ怒り方をしてしました。
その時は、私のことを「嫌い」と泣き叫ぶ息子と離されて、私は先生と別室で話をしてクールダウンしていました。
私は、息子が今の状態から少しでも良くなって欲しいと強く願っていたので、ちゃんと療育を受けていない息子を見ると、感情を抑えられなくねり、半べそをかきながら先生に相談をしていた時もありました。
そんな状態だったので、母子通園するのが苦痛と思っていた時もありましたが、先生からは息子は日々成長しているし、まだまだ伸びしろがあること、成長するには波があることも教えてくれました。大変な時期を乗り越えれば、成長している息子を見られると思って頑張りなさいと。
今、思えば言葉通りでした!私は正直、こんなやりたい放題で子どもに合わせた行動で成長なんかできるのかなと半信半疑でした。実際のところは、成長できているのです☆
それも、今では、私を元気づけたり、感情を共感したり、デイサービスで先生から学んだことを私にもしてくれます。本当に驚きます。今までのは何だったのか?と思うような時もありますが、息子の発達障がいは治るわけではないので、先生が行っている療育が身を結んでいるとしか思えません。
親に対しても指導
デイサービスの先生と人間関係ができてくると、先生は息子の療育だけではなく、私に対しても指導することもあります。
例えば、コロナに対してまだ厳しい規制があった頃、濃厚接触で一週間の自宅待機をしていました。季節は、真冬で雪が降り続く毎日で、外にも出られず、家での遊びがメインとなっていました。
家での状況は、息子は私にずっと字を書かせる、そして気に入らないと癇癪を起こす毎日で、娘の世話も重なりヘトヘトで逃げ出したいと思うような状態でした。
私は、先生に電話で精神的にツラくて、息子に対して怒ってしまったと話すと、「お母さんの気持ちは分かるけど、息子の想いもあるからね。せっかく自己主張が出来ているのに、怒ってしまっては息子を委縮させてしまうから、前向きな声掛けをしながら付き合おう。」と言うのです。
「えっ?!なんで、助けてくれないの??」と感情を抱いた時もあります。とことん先生は息子の気持ちを大事にしていました。私の気持ちも受け止めてくれますが、基本的には息子を守ってくれます。今では、当たり前なことだと理解できますが、その頃の私は余裕がなかったのです…。
さいごに
デイサービスに通うようになって、息子の発達障がいの理解が進みましたが、その一方で、療育を受けるのが遅かったら、どうなっていたのだろうと思う時もあります。
息子の通うデイサービスは、通年、空きがあれば入園児を受け入れています。びっくりするのは、年長の1月入園も受け入れています。1日でも早く療育を受ける機会を与えたいと思っているのだなぁとつくづく感じると共に、私から見る先生方は本当に一生懸命です。
息子の成長する姿を見ていると、療育を始めると、まずは自己主張が強く出て、自分が思い描くような子育てのあり方が変わる場合があるので、親としては戸惑う時も多々あります。これは成長に伴う苦痛で、その後は子どもの成長から嬉しさや驚きを感じることができます。
その波があることが理解できれば、今後の子育ても今までより少し肩の力を抜いて子どもに向き合えるのではないかと思います。