言葉が出ない…
息子は、デイサービスに通うようになってからも、なかなか言葉がでませんでした。
それでも、入園から3か月ほど経ち、積極的に園庭で遊ぶようになってからは、沢山の先生や学年が違う子ども達とコミュニケーションをとらざるを得ない機会が、徐々に増えてきます。
例えば、おもちゃの貸し借りや先生と遊ぶための場面などです。
その頃になると、泣くだけの主張ではなくなりました。
先生からは、「だんだん喃語を話すようになってきているから、もうすぐ言葉が出てくるから楽しみだね」と声を掛けてくれるようになりました。
しかし、喃語から言葉へと少しずつ変化していっても、なかなか聞き取れないことが多くて悩んでいました。
それを、クリニックの先生に相談すると、言葉が出てきているなら、言葉の理解が進んでいるからトレーニングも始めても良いねと、GOサインを出してくれました。
言葉の訓練を始めた頃の様子
息子は、作業療法を始めて1年後ぐらいで言葉の訓練や発声練習を行うようになりました。
ただ、言葉の訓練は、作業療法とは違い少し勉強をしている感があります。
椅子に座って言葉の発生練習をしたり、カードを使って言葉に関することを学ぶので、息子が嫌がっていた時期もありました。
椅子に座れない時もありましたし、なかなか先生の言うことを本人が理解できていない様子の時もありました。
ただ、しばらくすると、息子は自分が嫌がっている訓練の内容を先生に伝えるようになり、先生も息子の様子を見ながら工夫して、言葉の訓練を行ってくれるようになりました。
そして、先生と息子の間に信頼関係もできてきたので、約束事もできるようになりました。
例えば、「この訓練を頑張ったら、好きな遊びをしようね~。時計の針が5まできたら終わりだよ~。」など、小さな約束をすることで、普段の生活でも次の行動に移る時がラクになりました。
先生も息子の主張を理解してくれるので、息子も楽しく言葉の習得や発声練習ができているように思います。
それでもまだ、息子から発する言葉でハッキリと聞き取れない音があるので、これからも続けていこうと考えています。
文字へのこだわりがプラスに…
息子は以前、文字に対して強いこだわりがあり、親として大変困っていました。
もちろん、先生にも、息子のこだわりが強すぎることでの困り感を相談し、文字へのこだわりについて、”言葉の訓練”を通じて少しでも解消して欲しいと伝えました。
先生は、ホワイトボードを使って言葉の訓練をするようになり、息子も気に入っている様子でした。
訓練に参加していくうちに、息子がある程度の文字を、何となくでも読めるようになり、それからは、息子と話し合ったうえで、その日に行うことをホワイトボードに書くようになりました。
その方が、息子も目で見て確認しながら、次の訓練や息子のやりたい事がスムーズに出来るようで毎回行っています。
言葉の先生が行う訓練への方向付けの様子を見て、子どもに合ったやり方を取り入れることで、こだわりから学べることや強みになることもあるのだと気付かされました。
子どもに合った訓練方法を取り入れることが、言葉の成長の近道だと思います。
最近の様子
最近、行った言葉の検査では、3歳後半の発達段階と診断を受けています。
私たちとしては、この1年半で最初の頃より言葉の理解や会話が成り立つ時が増えてきたので、訓練に対して満足していましたが、もう少し継続して訓練する必要があるようです。
検査内容は、日常的な質問、なぞなぞ、語義の説明、カテゴリー分け、理由を説明、物語の説明などです。
息子は、聴覚的な理解やナゾナゾなどの抽象的な理解が未熟なため、視覚的な情報(文字や数字)を与えながらの関わりが良いようです。
また、理由を求められる質問についても、自分の経験でしか話ができないので理解ができていないようです。
他にも、普段、息子と話していても、時系列がぐちゃぐちゃなので、いつのことを言っているのか分からないことが多いです。
この検査結果をもとに、日常生活でもできることは沢山あります。
息子が嫌にならない程度に先生のアドバイスを取り入れつつ、目標としては”しりとりやなぞなぞ”ができるようになれば良いなと思っています。
また、ドライブ中の車内では、息子が中心的に話をするので、少しでも私たちも内容が理解できて楽しい空間にできればと考えています。
他にも、息子はジャンケンの勝ち負けを上手く理解できていませんが、私や娘に良くジャンケンしようと言ってきます。
何度も口や手を使って説明していますが、「分からないよ~(怒)」と言うので、ジャンケンもできるようになってくれれば嬉しいです。
先生の力を借りながら、根気強く子どもに向き合うことが成長の近道かと思います。なんで理解できないの?と感情が入ってしまうと、子どもには親に怒られたという嫌な感情しか残りません。
さいごに
現在の息子の言葉は、お客さんが来ると、大人が使うような丁寧語を使うようになり、子どもらしくないな~と思う時が多々あります。
これについては、大人の言動を良く観察しているとプラスに捉えるようにして見ています。
また、息子は自分が説明を上手にできないことを分かっているので、息子が出掛けたことや頑張ったことを他の人に報告したい時は、私たちに説明して欲しいと言っていきます。
それでは、息子の言葉の成長に繋がらないので、相手に上手く伝えられなくても、大事な部分は息子に説明させるようにしています。
親が少し手伝ってでも、子どもが”できた!”と実感できるような小さくても成功体験を積ませていくことが、言葉の成長に結びつくと思います。