0歳のころから感じていた違和感
息子は、0歳の頃から成長がマイペースでした。
お座りやハイハイ、歩き出すのも遅くて家族から心配されていました。
少しでも息子の成長を促そうと、児童館や公園に積極的に出かけていましたが、他の子ども達からの刺激で成長するという、親の期待に添うような出来事はありませんでした。
実際に、成長の相談で行ったわけでもないのに小児科の先生から、8か月にもなって”お座りができない”のは少し心配だねと言われて不安になって帰ってきたこともありました。
それでも、息子は息子なりにちゃんと成長していましたが、私たちからみると”ずっと変わらない息子”がいました。
作業療法を受けるきっかけ
息子の成長のペースに違和感を感じていた私は、1歳半検診後に行政の専門職に相談することにしました。
すると、不安感が強いことや成長のマイペースさが見られることから、発達クリニックを紹介してもらいました。
その後、クリニックの先生から発達検査を受けるようにと話があり、3ケ月待ちで発達検査を受けることができました。
発達検査では、姿勢・運動・認知・適応(視て考えて操作する)・言語・社会(聴いて考え表現する)といった領域で子どもの発達を検査します。
検査結果では、運動面で、体幹が少し弱いとの診断を受けたので、月2回のペースで作業療法に私と息子の二人で通うことになりました。
実際に通うようになったのは、デイサービスに通うになった2歳5か月ぐらいからです。
私としては、2歳になっても息子が歩く動作がぎこちなかったのと、ジャンプができなかったことが気になっていました。
作業療法の先生と相談して、体幹を鍛えることを大きな目標として、まずは、一回でもジャンプができるようになることを小さな目標に設定をしました。
初めは不安が強い子も慣れてくると、時間を忘れるぐらい楽しみながら訓練を行うことができるので、長い目で子どもの成長を見守りましょう。
発達検査を受けた時の体験談はコチラ↓
作業療法の実際
クリニックの先生の勧めで作業療法が始まると、息子は不安感が強いこともあって母子で訓練に入っていました。
息子は私にくっついて離れることなく、常に一緒に息子の隣で寄り添う感じで訓練を受けていました。
でも、あっという間に息子は先生に慣れ、息子が先生と仲良くなってからは、一対一で訓練を行うようになりました。
先生も息子の性格やこだわりなども理解してくれて、危ない時以外は止めないので、息子にとっては居心地が良いのかもしれません(笑)。
作業療法の教室は、手先を使うオモチャや流行のオモチャの他にもボールプール、トランポリン、ブランコ、ターザンロープなどがあり、ウレタンマットが敷かれた夢のようなアスレチック空間です。
息子は、体を使った遊びの中で体幹を強く鍛えるために、無理のない範囲で体を動かす練習をしてくれたことで、一年ほどでジャンプも10回以上飛べるようになりましたし、ぎこちなかった歩きや走りもスムーズな動きが見られるようになりました。
ジャンプが出来るようになってからも、作業療法は続いています。
今では、生まれつき持っている屈指症の指のリハビリも兼ねて、箸の持ち方や数字の書き方などを訓練しています。
作業療法の時間は40分です。
私は、訓練が終わる10分前に息子と先生のいる教室に入り、その日の訓練の様子を先生から聞きながら、今後に向けた話や家で出来る指のマッサージや教え方などを確認しています。
先生と二人三脚で行うことで、子どもが先生に良いところをみせたいと頑張るようになりますし、なかなか言うことを聞かない子どもでも、第三者を入れることで前向きに訓練に向き合うようになりました。
さいごに
作業療法では、親以外の大人と遊びを通して相互的なやりとりも含まれるので、大人との関わり方も身に付きます。また、訓練が終わった後は、他の子ども達と一緒に遊ぶこともできるので、息子にとっては、同年代の子どもとのやり取りについての勉強にもなっています。
先生からは、客観的かつ専門的な視点で息子の様子を見てくれるので、日常生活からでは気づかない部分も私たちに教えてくれるので助かっています。
例えば、息子は素直な性格なので、先生にどのあたりが分からないのかを伝えるようで、箸の持ち方なども一緒に手を添えて教える方が良いなどのアドバイスをくれます。
今では、その素直な部分を大事にしていこうと先生と共有しながら、色々な事に挑戦しています。
作業療法を通じて、大人や他の子どもたちと触れ合うことで、良い刺激になり自分の世界に入りがちな子どもも他者とのやり取りを学べます。